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スペクトルを見てみよう!

もっと光を!

震災ならびにそれに伴う原発事故以来、「スペクトル」という単語を耳にする機会が増えました。しかしながら、いまだに「馴染んだ」というほど浸透したとも思えません(まあ、知らなければ困る類のものでもありませんが)。そこでちょっと手軽に「スペクトル」を直接目で「見る」方法をご紹介したいと思います。一般にCD分光器として知られるものですが、ちょっとした夏休みの工作の感覚で、家庭にある物で手軽に出来るものです。

 

無論、「見る」ことの出来るのは目で見える光である「可視光」領域の光のスペクトルで、放射線として一般的に測定されるのが下の絵の一番左の方の(すなわち波長が短く、エネルギーの高い)γ線であるのに対し、可視光はちょうど真ん中あたりになります。

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文部科学省放射線副読本中学生用より

用意するもの

  • 歯磨き粉の箱(程度の大きさかこれより大きなもの)
  • いらなくなったCD
  • いらなくなったハガキ
  • はさみ
  • カッター
  • セロテープ(写真に撮り損ねましたw)

 

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 作り方

CDを箱の幅に合う程度に切り、これを30度の角度を付けて箱に収めるように、ハガキで台を作ります。手っ取り早く30度の台を作るには、斜面と高さの辺の比を2:1にすれば簡単です。CDを斜面部分に貼り付け、箱の中に収め固定します。

 

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この「分光器」となるCDの真上あたりに、カッターで観測用ののぞき穴(5mm x 10mm程度)を開けます。

 

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もう一方の端には元から穴が空いているので、その穴を利用してハガキで幅1 mm程度の光を通すスリットを作り、テープで固定すれば完成です。

 

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スペクトルを見てみよう

さて、完成したら実際にスペクトルを観測してみましょう。まずは、太陽の光から。日中に窓の外などの明るい方へとスリットの開いている側を向け、観測用の窓からのぞけばこんな感じ

 

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にスペクトルが見えるはずです(2015年8月4日追記:目を傷めることもあるので、直接太陽をのぞくことは避けましょう)。違いをみるために、続いては蛍光灯の光を見てみましょう。

 

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太陽光のスペクトルが連続なのに対し、蛍光灯の明かりの場合は不連続なスペクトルであり、複数の色の成分からなっていることが良く分かります。

次に、パソコンの画面にこのようなRGBの三原色からなる絵を写し、それぞれの色の部分を見てみることにします。

 

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Wikipedia:RGBの記事より)

 まずは、R(赤)G(緑)B(青)の部分は次のようになりました。

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 液晶のLEDがこの三原色からなっていることの表われですね。

次に、これらの中間である黄色、シアン、アゼンタの部分をのぞいてみると、

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このように、隣接する二色の加色混合でこれらの色が表現されている様子が良く分かります。真ん中の白色を撮り損ねましたが、結果は推して知るべしといったところでしょうか?

 

これら以外にも、コップの中身を変えて透過してきた光のスペクトルなど、応用範囲はまだまだ考えられます。夏休みの工作&実験にひとつ如何がですか?

参考

以下のサイト以外にも、CD分光器で検索をかけると多くのサイトがヒットします。また、DVDでも傾斜の条件を変えることで作ることが可能です。

宇宙少年団:CD分光器 http://www.yac-j.com/labo/list/pdf/5.Experiment/5-10.pdf(PDF)

みんなの実験室:箱の中の虹-分光器をつくる http://www2.tokai.or.jp/seed/seed/minna11.htm